手術全般・鎮痛処置・麻酔管理について
問診や身体検査、各種の検査を行い、診断が下された結果、外科的な治療、手術が必要になる場合があります。手術は侵襲(痛みや体への負担)を伴いますので、手術をすることでその侵襲を上回るメリットを得られ、動物のQOLが高まる場合に行われます。
手術が必要と判断された場合には、事前にその手術の必要性・危険性などを飼い主様にご説明し、ご承諾を頂いた上で実施いたします。また事前に、年齢、健康状態などに応じて、安全に麻酔がかけられるかどうか血液検査・レントゲン検査等で確認を行います。
~積極的に鎮痛処理をします~
手術の際には発生する侵襲をできるだけ減らし、また術後の回復を早めるために、積極的に鎮痛処置(痛みどめの使用)を行っています。非ステロイド鎮痛薬、局所麻酔薬、オピオイド、麻薬系鎮痛薬などの薬を組み合わせて実施いたします。
~経験豊富なスタッフが麻酔管理いたします~
麻酔については、経験の豊富なスタッフが中心となって麻酔管理をおこないます。臓器に疾患を持つ動物に対しては、可能な限り麻酔のリスクを低減できるような麻酔薬の使用や周術期管理をおこないます。
ご注意事項:原則的に全身麻酔での手術となります。手術日前日の午前0時までに食事と飲水を済ませ、以降は食器をさげて手術まで何も与えないようにして下さい。子猫や子犬は絶食により低血糖になるおそれがあるため、手術前の食事については獣医師の指示に従って下さい。
当日は午前10時までにご来院下さい。また術後の動物の状態や見込みの入院期間等のご案内のため、17時から18時に電話連絡いただけますようお願いいたします。
その他、ご不明な点、ご不安な点等ございましたらご連絡ください。
避妊手術・去勢手術について
犬猫の避妊・去勢手術は、メスの妊娠防止、オスのマーキングの予防、生殖器に関わる病気の予防のために、以前から行われてきました。
手術をするかどうかについては、基本的に、飼い主の方が、そのペットと共にどのような生活をなさりたいかをベースに決めていかれるのがよいと思います。以下に挙げることがその判断材料となれば幸いです。
避妊手術のメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
・初発情あるいは2回目の発情までに行っておけば、腫瘍としては比較的多く発生する乳腺腫瘍の発生率を下げることができる
・卵巣腫瘍などの生殖器の腫瘍や子宮蓄膿症など、命にかかわる病気の発生率を下げることができる
・発情時の出血、食欲減退、元気消失などがなくなる
また、デメリットとしては、比較的太りやすくなることが挙げられます。
そのほかに性格が変わる(やさしくなくなる、きつくなる)、尿漏れを起こすなどが報告されていますが、それらのケースは経験的に少ないように思います。
去勢手術のメリットとしては、以下のようなことが挙げられます。
・6~7歳ぐらいから発生する前立腺肥大や性ホルモンに関連して発生する腫瘍を防ぐことができる。
・凶暴性がある場合はおとなしくなる
・マーキング行動がなくなる(特に猫)
マーキング行動については去勢手術の時期によっては、クセとして残ることもあるようです。
またデメリットとしては高い確率で太りやすくなることが挙げられます。手術後はカロリーを抑えた食餌が必要になります。
歯石取りについて
歯石取りはハンドスケーリング、超音波スケーリングおよびポリッシングにより行います。事前に診察させていただき、麻酔が必要と判断された場合には全身麻酔下で行います。歯石取りには、ご予約が必要となります。
当院では歯石取り処置後の定期的なアフターケアを積極的に行っており、歯磨きや簡易的なハンドスケーリングにより、歯石の再付着をできるだけ防ぐことができるようお手伝いさせていただきます。
ご不明な点、ご不安な点等ございましたらご連絡ください。
- トイプードル歯石除去前正面
- トイプードル歯石除去後正面
- トイプードル歯石除去前右側
- トイプードル歯石除去後右側
- トイプードル歯石除去前左側
- トイプードル歯石除去後左側
- ミニチュアダックスフント
歯石除去前正面
- ミニチュアダックスフント
歯石除去後正面
- ミニチュアダックスフント
歯石除去前右側
- ミニチュアダックスフント
歯石除去後右側
- ミニチュアダックスフント
歯石除去前左側
- ミニチュアダックスフント
歯石除去後左側
手術前日から当日にかけての注意点
- 手術前日は、夜10時までに食事と飲水を済ませ、以降は食器をさげて手術まで何も与えないようにして下さい。
- 術に向けて特別な食事は与えず、いつも通りのものを与えて下さい。
- 子猫や子犬は絶食により低血糖になるおそれがあるため、手術前の食事については獣医師の指示に従って下さい。
- 手術当日は9:00~10:00にご来院下さい。